「海とさかな」自由研究・作品コンクールを42年間支えている、株式会社ニッスイを全5回の連載で紹介します!

朝日小学生新聞掲載(2023年12月23日)

刺身やお寿司、照り焼きなど、生でも火を通してもおいしいブリ。ブリは冬が旬と言われていますが、1年中、季節関係なく味わえるのが、ニッスイの養殖ブリです。第2回では、おいしく、持続可能な養殖ブリを生み出す秘けつを紹介します!

1年中おいしいブリをお届けしたい

一般的に、ブリは春に生まれて、1年半経った秋ごろに出荷サイズに成長します。2年経ったになる春から夏は、親になる体づくりに栄養が使われて身がやせ味が落ちてしまいます。ニッスイは、春から夏でもおいしいブリをお届けできないか、養殖技術の研究をスタートしました。そして、光や水温などを調節して、ブリに季節を勘違いさせて産卵時期をずらす技術を生み出しました。

 また、多くのブリの中からやせにくく成長のよい親魚を選び、その親魚から優秀な次世代を育てる研究も続けています。長い研究の結果、秋に生まれて1年半後の春には大きく成長した品質の高い「黒瀬ぶり」が誕生。ニッスイの「よりよい食をお届けしたい」という志で、1年中おいしいブリをお届けできるようになりました。

持続可能な養殖をめざして

ニッスイでは、天然のブリの稚魚を獲ることなく、育てた親魚が産んだ卵を育てる完全養殖を実現しています。また、魚が捕えやすく食べやすい固形の配合飼料を使うなど、食べ残しによる海洋環境への影響をおさえる様々な配慮も行っています。また、いけすを大型化して、養殖の作業を効率化する工夫も。さらに沖合のいけすにシステムで自動的にエサを与える先進的な技術開発にも取り組み、持続可能な養殖の実現をめざしています。

世界へ広がる食の可能性

「黒瀬ぶり」は、国内で親しまれているだけではなく、ヨーロッパやアジア各国に輸出されています。ニッスイが生み出した、新しい“食”は世界中に広がっています。これからもニッスイは食の可能性を追い求め、みなさんがワクワクするような新しい“食”を生み出していきます。

次回は1月下旬に掲載予定です。お楽しみに!